私学探検隊

海外大学も視野に!学校生活の中にあるしかけとは

「国際性豊かな若き淑女の育成」という教育方針に基づき様々な取り組みを行う富士見丘中学校。42年前から短期留学を導入し、生徒の国際感覚を養っています。現在は3週間程度の短期留学とは別に、高1を中心に、3ヶ月・6ヶ月という2種類のスパンで、イギリス・オーストラリア・アメリカの姉妹校への留学制度があります。その内容について教頭の大島規男先生にうかがいました。「本校の3・6ヶ月留学は、入国した翌日から姉妹校の授業に参加し、帰国の前日まで授業に出席します。英語で積極的にコミュニケーションをとらなければならない環境をつくるために、1校につき生徒は一人が原則。同年代同士で交流し、ネットワークをつくることに価値があると考えており、実際に帰国後もメールやSNSのやりとりで交流を続けている生徒も多いです」
授業に参加するとなると、現地の学校選びも重要。大島先生自ら各校に赴き、細かいところまで確認をしています。「学校によっては、留学生は一つ下の学年に入れて課題も軽くするなど“お客様扱い”をするところもあれば、他の生徒と同様に1教科あたり3時間かかるような宿題を山のように課すところもあります。生徒のタイプに応じて学校を選ぶためには、確認や交渉が欠かせません」(大島先生)

留学経験で強くなる 将来の進路の幅が広がる

留学先にて。短期とはいえ、非常に充実した経験ができます。

富士見丘中学校にはロンドン大学キングスカレッジの指定校枠があり、いずれは国内大学と同様に海外大学も選択肢として定着させたいというのが本校の意向です。しかし、海外の大学は日本の大学とは授業スタイルも異なり、いきなり留学するにはハードルが高いことも事実。そのハードルを少し下げるという意味でも、また、進路について考え選択する上でも、高1の3・6ヶ月留学で現地の授業を受けることは有意義だといいます。「授業中に生徒が先生と議論することもしばしば」「生徒が話す時間の方が長かった」と、帰国した生徒は口々に言うとのこと。その経験の中から自分の課題を発見し、あるいは可能性を見出すことができるのです。

生徒の国際性を磨くために学校生活をデザイン

インドネシアからの留学生との交流風景。文化の違いに興味津々です。

「海外留学の説明会参加者も毎年増えており、海外志向が高まっていることは事実です」と大島先生。そうした希望に応えるために、学校の取り組みも充実しています。例えば、すべて英語で実施している「アカデミックイングリッシュ」という放課後の講座。アカデミックボキャブラリーを増やす、英語でレポートを書けるようになる、IELTS・TOFELのスコアを伸ばすといった目的別に、ベーシック・ファースト・セカンドと3つのグレードで開講しています。選考で参加人数を絞った上で、ネイティブ教員が指導に当たるため、着実に力がつきます。
また、インドネシアやタイなどの日本語学校から留学生の訪問を受け入れています。希望者を募り、留学生を案内する企画やプログラムはすべて生徒が考えて実行するので、ここでも積極的な交流が生まれます。これも、生徒の成長のために学校がデザインしている仕掛けの一つです。
生徒がグローバル社会へ堂々と羽ばたくために、取り組み続けている富士見丘中学校。是非一度足を運んでみてください。

富士見丘中学校
[学校HP]http://www.fujimigaoka.ac.jp/
〒151-0073 東京都渋谷区笹塚3-19-9
☎ 03-3376-1481
最寄駅/京王線 京王新線「笹塚駅」徒歩5分。JRなど「渋谷駅」からバス「笹塚中学」徒歩3分・「笹塚」徒歩5分。JRなど「新宿駅」「中野駅」からバス「笹塚中学」徒歩3分ほか。