受け継がれる丁寧な指導と新たな国際教育の取り組み
礼拝ノートは生徒と教師の交換日記
今春、桜美林大学で10年間副学長を務められた大越孝先生が桜美林中学高等学校の新校長に就任されました。大越先生が中学生との触れ合いの中でまず驚かれたのは、生徒たちが主体的に挨拶をしてくることです。「校長室を見せてください」と声をかけられたり、すれ違うと元気に挨拶をされたりする様子に、先生方と生徒の間にとても密なコミュニケーションがあることを実感されたそうです。
桜美林中学高等学校がとても大事にしている取り組みが「礼拝ノート」です。週に一度行われる礼拝は生徒たちが自分自身と向き合う大切な時間です。チャプレンや先生方の話を聞き、その内容や、感想などを書き留めるのが「礼拝ノート」です。
大越校長先生は「生徒の感想に対して、私を含め、教員が交代でコメントをします。高校1年生までは毎回提出してもらいます。生徒のコメントを読んでいると、同じ話でも一人ひとり感じたことや印象に残ったことが異なります。生徒の個性が見えてきます。また、集中して聞けなかったという言葉はその子の心身の状態を表す一つのバロメーターにもなっていて、色々なサインを読み取ることができます。15年間続けてきた礼拝ノートは、教師と生徒の交換日記です。これからも大切にしたい伝統です」と語られます。
UNESCOスクールの申請をはじめとする、新たな国際教育の取り組み
創立者、清水安三先生が中国で学校をはじめたというきっかけから、英語に加え、中国語や韓国語をカリキュラムに取り入れている桜美林。国際教育の推進にも積極的に取り組んできましたが、桜美林大学で国際交流に携わっていた大越校長の就任により、さらなる取り組みに着手しています。
就任と同時に、新たに2校、国際交流の提携校が決まりました。1校は、北京外語大学付属の中学高等学校です。同校では日本語コースを新設したため、その生徒たちを受け入れることになりました。もう1校は韓国の私学で、吹奏楽部の活動を通して音楽交流をすることになりました。
さらに、今年度中にユネスコ・スクールへ加盟することも目標の一つです。ユネスコ・スクールは、そのグローバルなネットワークを活用し、世界中の学校と生徒間・教師間で交流し、情報や体験を分かち合い、地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発、発展を目指しています。この加盟校となって、生徒たちが世界中の若者と交流し、リーダーシップを発揮できる環境を整える予定でいます。
「異文化に触れ、交流し、人間関係を構築できるのは、若い人たちの特権だと思っています。学校や家族といった限られたコミュニティを飛び出し、広い世界で人との関わりを築き上げていくというプロセスはとても大切です。一方通行ではなく、相互に行き来が可能なプログラムを今後はもっと増やしていきたいと考えています。」と大越校長先生。
生徒としっかりコミュニケーションをとり、一人ひとりがかけがえのない自分であるということを実感し、その誇りを胸に世界と向き合う教育を実践している桜美林。グローバル社会で生きる自立したオビリンナーをこれからも育成していきます。
桜美林中学校
[学校HP]http://www.obirin.ed.jp/
〒194-0294 東京都町田市常盤町3758
☎ 042-797-2668
最寄駅/JR横浜線「淵野辺駅」徒歩20分。「淵野辺駅」・JRなど「町田駅」からバス「桜美林学園前」ほか。スクールバス:京王線・小田急線・多摩都市モノレール「多摩センター駅」、「淵野辺駅」からあり。