思考・感情・行動。宿泊体験を通して、豊かな心を養う
中学3年間で育む強い心と豊かな感受性
かえつ有明中学校では、6年一貫教育だからこそ可能な心の教育をしたいという思いから、多感な中学3年間の間に心のベースを作ることを目標に、学年ごとに宿泊研修プログラムを用意しています。中学教頭の芦澤康宏先生にお話を伺いました。
「中1では、千葉県の少年自然の家に2泊3日滞在し、海や自然環境に恵まれた中でグループワークを行います。ここでディスカッションをしながら、研究・発表を行うことにより、自分で考える力を身につけます」と芦澤先生。
翌年、中2では、大自然の中で生きる力を学ぶ、「感情の教育」をテーマに、新潟県の阿賀町で3泊4日の民家宿泊体験を行います。
「現在の首都圏の子どもたちは、おじいさんやおばあさんと接したり、日本のふるさとの良さをあまり知らずに育っているケースが多いようです。また、携帯電話の普及などの影響もあり、コミュニケーションが苦手で、自分の感情をストレートに表現できる子も少なくなっています。そこで、大自然に囲まれた新潟県の阿賀町で、現地の家庭に4~5名ずつ宿泊し、家庭の一員として生活するという、日常ではできない体験をします」(芦澤先生)
生徒が滞在する家庭は広大な町内に点在しており、家業も農業、林業、畜産業などさまざま。生徒たちは滞在する家のルールに従い、作業を手伝ったり、郷土料理を教わったり、川遊びをしたり…。最初は無愛想にしている生徒もいますが、最終日にホストファミリーとお別れする時には涙を流し、他者との関わりを通して、感情表現ができるようになるのです。
行動力を養う修学旅行 希望者にはパラオ研修も
中3では、過去2年間で培った「思考」「感情」をベースとした「行動」の教育をテーマに、奈良・京都への修学旅行を実施。4泊5日の日程の大部分を班ごとに決めた自由行動で過ごします。
「自由行動のテーマは文化遺産や食文化など、班によって異なり、旅行会社と相談をしながら日程を組みます。また、全体行動の時には、お寺で行う夜座禅や、能の鑑賞など、学校行事ならではの体験もできます」(芦澤先生)
また、中3では、希望者を対象に、パラオ研修旅行も実施。無人島で自給自足の生活をし、自然の厳しさを体感します。文化の違いを体験した生徒たちは、ひとまわり大きく成長して帰国します。
かえつ有明中学校
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