少人数・中高一貫・学寮一貫で理想教育を目指す
地域に密着した(ボランティア)活動
帝京冨士中学校・高等学校では年間を通して、さまざまなボランティア活動を行っています。本校の生徒にとってそれらの活動は、人とのふれあいの中で感じる温かさや地域とのつながりを体感でき、社会の一員としての奉仕の精神を学ぶことで、大きく自分を成長させることのできる貴重な体験の場となっております。今回は、直近の活動である、7月、8月に行った河川の清掃活動と9月に行った老人保健施設での交流会の様子を紹介したいと思います。
本校がある大洲市には肱川という大きな一級河川があり、本校グラウンドのすぐ側を流れています。肱川では夏に鵜飼いやカヌー体験、地域の花火大会、秋には「いもたき(愛媛県の郷土料理)」が行われるなど、市民の交流の場として、また大洲市を含めた愛媛県南 予地方の貴重な水源となっています。
本校ではその河川敷で行われる7月の花火大会の翌早朝に、大会会場の清掃活動を毎年行っております。地域の方々と共に会場のゴミを拾い、共に汗をかき、河川周辺の美化に努めています。また、肱川周辺の観光客が多くなる8月にも同じような清掃活動を範囲を拡大し行います。生徒は達成感を感じる一方、「なぜゴミを落とす人(大人?子供?)がいるんだろう?」というシンプルな疑問を持ちます。そこから徐々に「自分はこれからも必ずそういうことはしない、周りにそういう人がいたら、注意できるようになろう」と考えを固めていきます。清掃活動を終え、きれいになった河川敷を眺め、青春時代を過ごす大洲市に対し、地域(郷土)を大切にする気持ちも育くまれていきます。
また、9月には地元大洲市にある老人保健施設に伺い、交流会をさせていただきました。今年度の交流会では、まず始めに坂本九さんの「上を向いて歩こう」を利用者の方々と一緒に歌いたいということで、前もってホームルーム等で練習をし、交流会では無事に歌うことができました。利用者の方々も一緒になって歌っていただき、和やかな雰囲気で交流会をスタートすることができました。また、その後は生徒が各班に分かれ、利用者の方々とお話しをしたり、昼食の時間を共に過ごし、配膳や片づけを手伝ったりすることで、交流を図っていきました。始めは緊張していた生徒たちも徐々に表情が和らいでいき、積極的に話しかけられるようになり、とても充実した時間を過ごすことができました。そういった体験の一つ一つが、他人の気持ちを理解し、多様な価値観、職業観を身に付けることのできる大きなきっかけとなっています。
本校では、生徒一人ひとりの学習面を充実させることはもちろんですが、それと同様に一人の社会人として活躍できるよう、キャリア教育にも力を入れています。本校の生徒は今回紹介した活動だけでなく、その他さまざまなボランティア活動に参加し、その経験を通して、自分の将来像を少しずつ描いていきます。生徒自身が校外に出て感じたことを、学校に持ち帰り、それを自分の将来(キャリア)につなげられるような場を作ることも、我々教員の大きな役目の一つと考えています。
帝京冨士中学校
[学校HP]http://www.tomisu.ac.jp/
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☎ 0893-24-6335
最寄駅/JR予讃線「伊予大洲駅」から車で5分。