私学探検隊

主体的・能動的に学ぶ対話型の特別授業「サタデープログラム」

渋谷区笹塚にある富士見丘中学高等学校では、教育目標「国際性豊かな若き淑女の育成」を創立以来一貫して掲げ、「グローバルスタディプログラム」「自主研究“5×2”」「92の選択科目」など時代の先を見据えたユニークな教育を展開しています。今回は、その一環である、土曜日の特別講座「サタデープログラム」について取材しました。

生徒の主体的な学びを育む多種多様なプログラム

同校では、土曜日を「生徒の主体的な学び」を育む一日と位置づけ、通常の授業とは異なるプログラムを用意し、生徒が興味・関心に応じてフレキシブルに授業を選択できるようになっています。「サタデープログラム」では、教員による「中学生のための哲学教室」といったアカデミックな授業や、「英語でクッキング」「美術の中の数学」などの教科横断型授業、さらには外部から講師を招き多様なテーマでの授業など独創的なプログラムが年間を通じて多数行われています。
「これからのグローバル時代では、思考力や表現力、対話力といった力が大切になります。しかし、教師の説明を聞いて板書をノートに書き写すだけの従来の授業ではそういった力は身に付きません。そこで本校では、サタデープログラムを中心に、生徒がもっと主体的・能動的に学べる新しい対話型の授業を目指しています。」大島教頭先生はサタデープログラムの目的をこのように話してくれました。

先入観を捨てて物事と向き合うことを学んだ「町の中のデザイン」

この日に行われたのは、特別講座「町の中のデザイン」です。建築家の関本竜太氏を講師に迎え、「デザイン」をテーマにして対話型のインタラクティブな授業が展開されました。生徒たちは、先入観を捨てて純粋に物事と向き合うことで、日常の風景の中にも新しい発見や、よりよい発想へのヒントがあることや、デザインが人の行為を誘発する「アフォーダンス」という概念について実例を通じて学びました。
授業では、講師からの問いかけに対して生徒たちは自分の意見を積極的に発表したり、お互いに意見を交換しあったりする場面が頻繁にありました。このような対話型授業を重ねていくことによって、同校で学ぶ生徒たちは、物事を柔軟に捉えて豊かに発想することや、それをお互いに伝え合ってよりよいアイデアを生み出していくといったことを実践的に学んでいるようです。こうして学んだ生徒たちは、きっと社会に出てからもその能力を発揮して活躍してくれることでしょう。

誌面で体験!富士見丘サタデープログラム「町の中のデザイン」

9月に建築家を講師に迎えて開催されたサタデープログラム「町の中のデザイン」の様子をお伝えします!

第1部 家ができるまでを実例を通して学ぶ建築家の仕事は、きれいに
デザインすることじゃなくて、
クライアントの課題を解決することなんだ!
第2部 生徒が撮影した風景写真について話し合う何でこの写真が気になったん
だろう?
この写真にどういうデザインのおもしろさがあるんだろう?
第3部 「町の中にある『デザイン』を考える」牛乳パックのごみが置かれてしまう門扉、どうデザインすれば置かれなくなるだろう?みんなで考えてみよう!


参加した生徒の感想
「視点を少し変えるだけで、様々なことが見えてくることがわかりました!」
「町の何気ない風景でも、見方によって視野が広がったり、様々な発想が生まれたりするということを知りました。日常の常識にとらわれない視点を今後も持ち続けたいです。」
「『デザイン』は難しいものだと思っていたけど、日常の身近なところにも『デザイン』があるのがわかってすごくおもしろかったです。」

富士見丘中学校
[学校HP]http://www.fujimigaoka.ac.jp/
〒151-0073 東京都渋谷区笹塚3-19-9
☎ 03-3376-1481
最寄駅/京王線笹塚駅から徒歩5分。