私学探検隊

海外の園児と接するボランティアに参加 横須賀学院の新たな国際教育の取り組み

ボランティアで生きた英語を身につける

現在、さまざまな学校が国際教育に関する取り組みを行っています。そうした中、横須賀学院が取り組んでいるのが、地の利を生かした教育プログラムです。「それが、葉山インターナショナルスクールでのボランティア活動です」と語るのは、鎗田謙一副校長。同スクールは外国人向けの幼稚園と小学校で、米軍関係者のお子さんのほか、日本人の生徒も通っています。横須賀学院では、このスクールで3月に行われたスプリングキャンプに4名の生徒がボランティアとして参加。先生のサポート役として、園児たちの面倒を見るなどして英語に触れました。高校2年生の城のどかさんに参加時のお話を伺いました。「以前から国際交流に興味があり、今年の夏から1年間、スウェーデンに留学します。その前に経験を積みたいと思い、参加しました。学校での授業とはひと味違う、『コミュニケーションを取る』ための会話表現の幅が広がったと思います」とのことでした。また中学3年で帰国子女の嶋田光留くんは、自身の英語力を維持するために参加。「僕自身が子どものころに海外に引っ越して英語を話すことになったので、日本人の園児が分からないと感じる部分がよく分かります。そうした部分をフォローしました」とのことでした。海外で生活していた当時の語彙力を維持するためにも、機会があればぜひまた参加したいそうです。
「城さんや嶋田君のような、留学志望や帰国子女の生徒が年々増加しているのですが、彼らにも最適なプログラムだと思います」と鎗田先生。先方も、今後もぜひ参加してほしいとのこと。「今後は葉山インターのアフタースクールに本校の生徒が参加することも行いたい」と、新たなプログラムも生まれそうです。

インターナショナルスクールの子どもや先生との会話で、英語を使ったコミュニケーション力を高められるのもこのプログラムの魅力。また、生徒たちの仕事ぶりが評価され、インターナショナルスクールから感謝状が贈られた


1年間の長期留学を目指す生徒が年々増加

そして、長期留学希望者の増加についても触れなくてはいけません。近年、横須賀学院では1年留学を推奨。高校1年の冬からと高校2年の夏からがあり、どちらも休学せずに卒業することが可能です。「大学受験前の留学はリスクが伴うという意見もありますが、留学は非常にタフな経験です。そこで頑張ることで、英語以外の科目でも受験勉強をする体力がつくのです」と鎗田先生。現在の高校2年生で1年間の留学をするのは城さん1名ですが、一つ下の1年生は約6名が留学を志望。「そうした生徒にどんな卒業後の進路を提示できるのか、教員同士で検討中」とのことで、大いに期待が持てます。もちろん留学経験者が増えることは、国内で学ぶ生徒にもプラスの影響があるに違いありません。
また、効果的な英語教育を行うために現在、附属小学校と中高英語教育の接続を整えています。「附属小学校からの進学組は小学校で英語を学んできています。また帰国子女も多く入学することから、スタート時点での英語力がまちまちなんですね。そこで先行したプログラム、キャッチアップのプログラムを準備するなど、英語学習の進んだ生徒をさらに伸ばす方策を英語科などで検討しています」と鎗田先生。高1修了時に英検準1級から2級のレベルに達すると、難関大学受験に有利になります。横須賀学院の国際教育が真価を発揮するのは、まさにこれからです。

横須賀学院中学校
[学校HP]http://www.yokosukagakuin.ac.jp/
〒238-8511 神奈川県横須賀市稲岡町82
☎ 046-822-3218
最寄駅/京急本線「横須賀中央駅」徒歩10分。JR横須賀線「横須賀駅」からバス5分「大滝町」徒歩5分。