ひとり1台のiPadで自発的な学びの仕組みづくり アクティブ・ラーニングの実践にも活用する
学びのツールとしてICTを使いこなす
グローバル教育、プレゼンテーション教育、ICT教育を6年間の一貫教育の柱とする千葉明徳中学校。ICT教育では、2017年度から中学生全員と高校1年生にひとり1台iPadを導入。学習の可能性を広げるツールとして活用しています。
新島和洋教頭は、同校のICT教育の方針を「生徒がiPadを道具として活用することで、自分で情報を選択し、整理してまとめるスキルを身につけてほしい」と語ります。
ICTの導入で、学習アプリの「すらら」や「スタディサプリ」などのオンライン教育と、教員による効率的な対面授業を組み合わせた「ブレンド型学習」が実現。それによって、個々の生徒に最適化した学びを進めることができるようになったと言います。進度に合わせてどんどん勉強を進めて高校の範囲まで学んだり、わからない問題があればつまずいた箇所まで戻ってわかるまで学び直すこともできるようになりました。
数学科の神田正行先生は、「ICTを活用することで50分の授業時間を最大限有効に使えるようになり、濃密でわかりやすい授業内容が展開できています。例えばデジタルなら、図形をあらゆる方向から見て、簡単に理解することができます」
iPadを使いこなしたICT学習で自分のペースに合わせて学ぶ楽しさを体験する生徒たちの様子に、新島教頭は「生徒たちの学びへの意欲の高まりを実感しています。今後は、さらに学習アプリを利用した予習中心の反転授業を進めることで、学力の定着と向上をもっと高めていきたいですね」と言います。
自主的な先取りの学びで成績が向上
夏休み中、「すらら」の勉強時間(英国数)が全国2位となったというのが、大畑風多郎(ふう た ろう)くん(中1)です。将来は、古生物学者と駅伝ランナーを両立したいという夢を持つ大畑くんは、「ゲーム感覚で友だちと勉強の量を競うことで、楽しみながらどんどん先に進むことができます。わからないところは戻ってやり直せるので、しっかり基礎が固められているなと思います」と語ります。
授業で習っていない範囲を先取りして学習する習慣のおかげで、学年トップまで成績が向上したという大畑くん。iPad上から気軽に質問をして教師に教えてもらうことができる点も、おおいに役立っているようです。
「先取りを進めている子だけでなく、勉強の進度が遅い子には、教師からメッセージを送ることもあります。その子のレベルに合わせた個別のフォローがiPadのおかげで、よりきめ細かくできるようになりました」(神田先生)。
職業体験をきっかけに、将来はものづくりの仕事に就きたいと考えているのが、大小田(お こ だ)有(ある)くん(中1)です。3年後の高校入学時には特待生になることを目指し、今からしっかり準備していきたいと考えています。
「iPadで勉強をするようになって、プリントの管理の手間がなくなり、効率的に勉強できるようになりました。『すらら』には解答に解説がついているので、自分で勉強していても理解がしやすいです。今やっている問題だけでなく、それに関連して興味を持った情報を調べたり、発展問題へと進んだりして、勉強するのがより楽しくなりました」(大小田くん)
ICTをツールとして活用し、何をどう学んでいくか。その本質を理解しながら、毎日の勉強や将来に役立つスキルと能力を身につけていくことができます。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
千葉明徳中学校
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