伝統校×ICT教育でさらなる進化に成功
タブレットの活用で授業がリアルタイム・双方向に
日本大学第三中学校では、ひとり1台のiPad(タブレット端末)を貸与し、全科目の授業で活用しています。今回は同校のICT教育について、技術科・情報科担当でICT推進委員長の阿川将樹先生と、英語科の平山翔太先生にお話を伺いました。
取材日は、中1の技術の授業を担当していた阿川先生。先生の手元のiPadで書き込みをすると正面の電子黒板と生徒のiPadに内容が映し出されます。また、一人ひとりの画面の状態を一斉に映すこともでき、全員とリアルタイム且つ双方向にコミュニケーションをとったり、課題にどのように取り組んだのかを映し出し、その場で採点も行っていました。「本校では2019年に教員がiPadと電子黒板、プロジェクターを使用するようになり、その年の春から中1・2、高1・2の4学年にiPadを導入しました」と阿川先生。徐々に文化祭などの行事でも活用されるようになり、今年の卒業式は卒業生がiPadを使って動画を作ってくれたのだとか。また、京大や早慶などの合格者の中には受験勉強に上手に活用し、「iPadのおかげで合格することができた」と話していた人もいたそうです。「本校ではアプリを何種類も使用せず、シンプルにロイロノートとクラッシーを中心に活用しています。最初はiPadが苦手だった教員も、今では筆箱や鉛筆のように自然に使いこなせるようになりました」(阿川先生)
ネットを活用し、英単語や表現を検索
一方、平山先生が担当する中2の英語の授業では、6月初旬に実施された校外学習で訪れた博物館(国立科学博物館、東京博物館)の中から撮影が許可されている展示物の写真を撮り、ロイロノートで提出。さらに、見学したり、撮影した展示物の英語の名称を調べたり、その経験から一般動詞の過去形を使った文を作るという課題に取り組んでいました。生徒たちは、校外学習で「何を見たか?」「何の写真を撮ったか?」「そのほかに何をしたか?」を英語で表現することにチャレンジしました。「iPadのメリットは、いろいろな表現を調べられることです。身近な話題を提示すれば、生徒たちはどんどん英単語や表現を調べるので、iPadでいろいろな英語に出会うことができます」と平山先生。「Googleで『〇〇(日本語) 英語』と検索するように、生徒に伝えています。辞書で調べる学習も大切ですが、ネット検索は手軽で生徒の抵抗感がないため、授業を円滑に進めることができるメリットがあります」(平山先生)このように、先生と生徒のアイデア次第でさまざまな活用ができるiPad。今後も教育現場での可能性を広げるツールのひとつとなっていきそうです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
日本大学第三中学校
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