「Over the rainbow project」現代社会の課題を捉え 自分たちができることからはじめてみる
誰もが生きやすい未来をつくりたいという想いから発足した自主活動
LGBTQ+の他、「人間の多様性」を象徴するレインボーフラッグ。各色にはさまざまな意味がこめられていますが、生徒の自主活動「Over the rainbow project」が最初に掲げたのは「天然色」でした。
2022年6月、会場から驚きと戸惑いの声。「これ、どうやって使うの?」「え?こんなこと毎回やっているの?」。男子生徒が生理用品を実際に手にした感想です。この日、男女が共に生理について学ぶ「生理は天然色~生理を知ろう!」が開催されました。超吸収型サニタリーショーツブランドのBe-A Japan様に生理のメカニズムから最新の生理事情までご講演いただきました。
学習会は「性やジェンダーについて考えて、誰もが生きやすい未来をつくりたい」という想いから発足した「Over the rainbow project」が企画、運営しました。今年度は「生理の貧困問題からジェンダーを考える」を目標として活動しています。「生理の貧困問題」では経済的な貧困だけでなく、「生理に関する知識の貧困」にも注目しました。生理の正しい知識がない故にジェンダーの問題が起こっていると考えたのです。男子生徒は生理を理解しようと歩み寄り、女子生徒は1人で抱えてきた生理の悩みを共有して、それは有意義な時間となりました。
「湘南学園 *ESD」は次のステージへ
生徒たちはすぐにこのような取り組みができたのではありません。中学入学時から学園祭などの行事はもちろん、クラス目標、席替えの方法など日常の小さなことも皆で話し合い、総合学習では社会問題を「自分ごと」としてとらえ、議論を重ねてきました。はじめは話し合いにもならず、自分勝手な振る舞いばかりが目立ち、途方に暮れることも。時間をかけて取り組んできたすべてのことが土台となって「今」生徒たちを動かしたのです。中高一貫校の強みであり、「湘南学園ESD」の表れといえるでしょう。
学習会タイトル「天然色」とは「万物が自然に備えている色」のこと。生理は自然なもの、相手を理解しようとするのは当たり前、そのような思いが詰まっています。自由に使える生理用品を学校に置いてほしいとプロジェクトは次の目標に走り出しています。
*ESDとはEducation for Sustainable Developmentの略。「持続可能な開発のための教育」
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
湘南学園中学校
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