私学探検隊

対話や共感による信頼と自分自身で考える力を養いかろやかに挑戦する生徒たち

文化祭では生徒たちが受験生に向け、グループワークのミニ体験やクイズコーナーを実施。同校の学びの面白さを直接伝えました。

文化祭では生徒たちが受験生に向け、グループワークのミニ体験やクイズコーナーを実施。同校の学びの面白さを直接伝えました。

「手前味噌ですが、生徒を見ていると本当にいい学びをしているなと思うんです」と、校長の前嶋正秀先生。同校では、教える、教わるではなく、生徒と先生がフラットな関係を保ちながら、生徒の気づきに繋がる学びを実践しています。

未来を生きるためのスキルを対話を重ねながら育む
「“行き先の見えない不確かな社会に繋がるリアルな力”。生徒には、これを身につけて欲しいと考えています」と話す前嶋先生。
かえつ有明中学校では、“生徒一人ひとりが持つ個性と才能をいかして、より良い世界を創り出すために主体的に行動できる人間へと成長できる基盤の育成”という教育理念に結びついた、「学びに向かう姿勢を養う」「自分から考え、自分の意見をもつ」「自分の意見を自分の言葉で伝える」授業を展開。生徒は教わるという受け身の姿勢ではなく、先生やクラスメイトと対話を重ねながら、考える力を培っています。
とりわけ特徴的なのが、ビジネスでも用いられる思考プロセスを実践しながら、課題に取り組んでいく独自科目のサイエンス科です。中1ではお弁当プロジェクトを実施しており、「部活動に一生懸命で、体力をつけようとしている人」など、生徒は顧客モデルを具体的に設定し、栄養バランスや彩り、原価率も考慮してメニューを構成。文化祭の投票で1位になったグループの案は商品化されるとあり(校内で販売)、生徒のモチベーションも自然と高まります。

受け止めてもらえる安心感が生徒の積極性を引き出す
「日常的に行われるグループワークや対話的な授業では、多くの気づきがうまれます。それにより価値観を広げたり、変えたりしながら、生徒は人として成長していきます。これらすべての学び、学校生活の根幹にあるのが共感的コミュニケーションです」(前嶋先生)。同校では相手の意見を否定するのではなく、まずは聞き、受容する共感的コミュニケーションを実践。これにより、自分の意見を受け止めてもらえるという安心感や信頼感が生徒の中にうまれ、活発な発言や挑戦へと繋がっているのです。
共感的コミュニケーションに基づく信頼と安心感、そして対話的な授業で培った力は校内のあらゆる場面でみられます。「学校説明会や学校見学会では多くの生徒が参加してくれますが、ほぼ打合せはないんです。でも、生徒はきちんと伝えたいことを話してくれます。最近感心したのは、説明会で中学1年生に突然質問した時、大勢の受験生やその保護者の前でも臆することなく『すみません。考えがまとまっていないので、少し時間をください』と答えたことです。ごまかさずに『時間をください』と言えるのは、自分の内発的な思いを真摯に伝えようとしているからです」と前嶋先生。

生徒の主体性やチャレンジを尊重
学年が上がるごとに生徒は培った力をさらに発揮して、コンテストや企業連携など校外での活動も活発に。先生も生徒の新しいチャレンジを楽しみながら見守ります。「ここ5年で校外活動が盛んになりました。活動で得た経験値と経験知は後輩へと引き継がれ、新たな活動へと広がっています。我々も生徒を信頼していますから、彼らの熱い思いに委ねてみるという姿勢でいます。そうするとみんな、かろやかにチャレンジを続けていくんですね。この生徒のマインドは、本校の自慢です」と、前嶋先生は最後に話してくれました。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

かえつ有明中学校
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