個人の特性が最大限に輝く探究学習 将来の生き方や進路を切り拓くきっかけにも
中1・2では、持続可能な社会を「ジブンゴト」として考える
千葉明徳中学校では開校以来、総合学習に力を入れています。「2019年度より、それをさらに充実させるため、中学1年から高校2年までを3つの段階に分け、それぞれテーマを設けました」と、中高一貫コース長の林直樹先生は話します。
中学1・2年の「発掘課程」では、開校以来受け継がれている「土と生命(いのち)の学習」に取り組みます。「つながり」をテーマに持続可能な未来社会を「ジブンゴト」として考えるのが目的です。そのためのきっかけとして、一番身近な食糧生産を選びました。中1・2は①苗づくり、②水漏れしない田んぼづくり、②明徳米ブランド化、④明徳米で地域貢献、⑤米・夏野菜料理、⑥誰でも、どこでもできる農業の6つのテーマから関心のあるものを選び、グループを作ります。協働学習を行い、ポスター作りへ。昨年までは手書きでしたが、今年からデジタルポスターの制作も可になりました。「土と生命の学習発表会」では、それをみながら7分間スピーチと質疑応答をします。
中学で芽生えた学問への関心を高2まで継続し、探究を完成させる
3年間の学びの集大成が、中3の「課題研究論文」です。それまでに学んだことの中から、より深く追求したいテーマを選び、10のゼミに分かれます。1年かけて仕上げた論文は5000字以上に。「課題研究論文発表会」の10分間のプレゼンテーションを通じて研究成果を発表します。他のゼミの生徒からの質疑応答もあり、意見交換も活発です。「中3、高1の『磨き課程』、高2の『完成課程』と徐々にステップアップしていくことで、中学で芽生えた学問へのきっかけを、高校でさらに深めてほしいですね。昨年度から生徒たちは外部のコンテストにもチャレンジしています。」(林先生)。
「探究」で育む力は、建学の精神「行動する哲人」につながる
「探究では、興味のあるテーマを掘り下げるために自ら動きます。これは、本校が目指す『行動する哲人』、自分で考え、自分で学び、自分で成長のできる人の育成につながっているのです」(林先生)。
「探究」が進路や夢につながった生徒も。昨年の「課題研究論文」で最優秀賞と優秀賞を受賞した2名は、千葉大学がSociety 5.0に活躍する人材養成をする目的で実施している「千葉大学ASCENTプログラム」に参加しています。昨年度は、デザインをテーマに研究した生徒が総合型選抜で千葉大学に合格しました。「今年度は、高校を『学問探究』と『地域探究』に分け、テーマをより具体的にしました。来年度は、ゼミの専門性を高め、『思考する学び』をさらに発展させる予定です」(林先生)。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
千葉明徳中学校
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