私学探検隊

生徒の主体性を大切にする取り組みを展開 この夏、「セルフプロデュース旅行」がスタート

「自分たちの旅は自分たちで考える」
2025年に創立150周年を迎える跡見学園中学校では、新教育ビジョンを実現すべく着実に学校改革を進めてきました。それぞれの取り組みの根底にある想いは、生徒が主体的に考え、行動できるように教育活動を変化させていくことです。
現在の高校2年生が中学3年生の時の修学旅行から新たな旅行がスタートしました。従来は、広島での平和学習がメインでしたが、「SDGs」という地球規模の課題を考える機会とし、広島に加え、沖縄、九州の3コースから、自分の関心テーマや課題に沿って生徒自身が行き先を選ぶというものにリニューアルしました。

事前学習でグループワーク

その生徒たちがいよいよこの夏にセルフプロデュース旅行へと出かけていきます。セルフプロデュース旅行はその名の通り、行き先を選べる中学の旅行をさらに発展させ、自分たちで旅行の内容を考え、課題解決に挑みます。今回は将来構想プロジェクトのリーダーである鈴木真人先生にその内容を伺いました。
「セルフプロデュース旅行の目的は、自分の行動によって世の中を変化させることができる、社会の役に立つという経験を得ることです。そのために旅行先では課題解決のための『アクション』を起こすという目標を設定します。行き先は、神戸・大阪・奈良の3コースに分かれており、その範囲でどこに行くかは各グループの企画で異なります。最後は京都に全員集合するというプランです。事前事後学習の中ではアウトプットに重きを置いて学びを深めてもらいたいです」と鈴木先生。
 
個人思考からグループでの
合意形成を経験

事前学習で発表をする様子


セルフプロデュースと言っても一人ずつ異なる旅行をする訳ではありません。当然グループで行動するのですが、まずは、高校1年の前半では、自分なりの興味関心や問いを持ち、その理由を明確にすること、後半では個人で旅をするならどのようなプランにするかをじっくりと考え、セルフプランを立てていきます。どうしてもグループで思考すると一人の意見に引っ張られたりすることもありますが、まずは自分なりの思考を深めるプロセスを経ることが大切です。そして、高校2年生でグループでの活動に移っていきます。これまで計画したセルフプランを持ち寄り、どこに行くかを話し合っていきます。行き先を含めて他者と自分の意見を調整し、合意形成をしていきながら、皆が納得感のある行動計画を作成していきます。現地の人へのインタビューや意見交換などを行う場合は、アポイントを取るなど取材調整もしていきます。
「セルフプロデュース旅行は、自分たちで旅行企画をすることはもちろん、『自己実現・自己演出』といった意味合いがあります。探究活動や旅行企画を通して自分自身への理解を深め、なりたい自分に近づいていくために努力し、将来の夢や自分の未来を演出できるようになって欲しいと思います。教員は生徒を見守り、チャレンジを後押ししていきたいと思っています」と鈴木先生。

跡見学園のモニスタ(Morning Study)

朝の8時から10分間、これまでも朝活動として過ごしていましたが、この4月より、改めてこの時間に名前を付け、目的をしっかりと持ち過ごすようになりました。このネーミングは、生徒からアイディアを募集し、一番票の多かった「モニスタ」という名称に決定しました。
 この時間は「静の時間」とし、自分自身と向き合う時間ですので会話は禁止です。10分間でやることは様々ですが、例えばフォーサイト手帳を使い、昨日の振り返りと今後の計画を考えたり、高学年では予習・復習の時間に充てたりしています。この10分間を過ごすことにより、心穏やかに1日のスタートを切ることができます。
 


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

跡見学園中学校
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