私学探検隊

思考力・判断力・表現力を育成し深化させるアクティブラーニングの先をゆく「サイエンス科」

常に時代の先を見据えた教育を行うかえつ有明中学校では、「サイエンス科」という独自の教科を設けています。思考力や創造力など未来を生き抜く力を育むサイエンス科での学びについてご紹介します。

思考の基礎スキルを学び探究へと発展させる

中学1・2年生は週2日のサイエンス科の授業で、ブレインストーミングやマンダラートなど、企業でも用いられる手法から思考のスキルを獲得していきます。4月に入学した1年生も情報収集の場であるドルフィン(図書館)の利用法からスタートし、現在はアイディアの出し方について学んでいます。その後、商品開発に取り組み自分たちのプランを企業に提案する予定です。
授業では発言や発表の機会が多く設けられていますが、どの生徒も周りに流されずに自分の考えを伝える、恥ずかしがらずに堂々と発表することを当たり前として受け止めています。これも全学年で200名を超える帰国生が一般生とともに学ぶ、グローバルな同校ならでは。
中学3年生になると、自分で課題を設定し探究に励みます。生徒たちはテーマを決めると、専門家にアポイントメントをとり取材に行ったり、現場を見学したりと学校内外で情報を集め、自らの力でプロジェクトを進めていきます。近年は一層のブラッシュアップを図り、外部の方を招いての意見交換や成果発表を実施。
「生徒たちが選んだテーマや取り組みの視点は本当に多彩で、私たち教員も感心させられることがしばしばあります」と、サイエンス科主任の田中理紗先生。

プロジェクトの例
盲目の大学教師の方を招き、座談会を実施。盲導犬使用者に対する社会の在り方を考える
有名コーヒー店の社長へのプレゼンテーションを経て、校内で商品を販売。フェアトレードの普及に努める
NPO法人の協力を得てホームレスの方にインタビュー。ホームレス問題や幸せの在り方について真剣に向き合う

先生も団結して研鑽し生徒のワクワクを引き出す

「生徒の心がのらなければ学びには繋がりません」と田中先生。週1回の会議では、最新の教育学の研修など先生方も自己研鑽に励んでいます

「生徒の心がのらなければ学びには繋がりません」と田中先生。週1回の会議では、最新の教育学の研修など先生方も自己研鑽に励んでいます

情報収集・分析・発表を繰り返しながら深い学びへと結びつけるサイエンス科では、生徒が主体的に取り組めるよう思考スキルの獲得だけでなくマインド部分も重視しています。そのため担当の先生方は週1回会議を開き、生徒の様子や社会の流れなどを話し合いながら授業テーマを決めたり、研修を行っています。
「ほぼ全科目の教員が授業を担当しているので、教科ならではの視点やスキルをいかしながら全員で進めています」という田中先生の言葉どおり、今年は16名の先生が担当。ほかの先生とも情報共有を行い、サイエンス科での学びを各教科の授業で取り入れることもあるそうです。

学びで獲得した力を発揮
中高生の学会で最優秀賞に

昨年11月、同校の高校生がアジア最大級の中高生のための学会「サイエンスキャッスル2018・シンガポール大会」で最優秀賞を受賞。まさにサイエンス科での学びが実を結んだ結果です。生徒の未来を考えた同校での学びは、大学や社会に出てからも通用するかけがえのない力となることでしょう。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

かえつ有明中学校
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