私学探検隊

学び、体験することで、知識と考えを深める修学旅行

修学旅行ノート。同校では感想文やまとめノートを作る機会を多く設け、文章力や表現力、構成力の向上を図っています。

修学旅行ノート。同校では感想文やまとめノートを作る機会を多く設け、文章力や表現力、構成力の向上を図っています。

主体的な学習により思考力と表現力に加え自分で考える力を育成する学習院女子中等科。同校では、日々の学習とともに校外での学びも重視。中でも中3の修学旅行は、平和の大切さを肌で感じ、日本の歴史や風土を五感で体験する絶好の機会になっています。今回は、今年の修学旅行を企画した主管の鈴木一久先生、今戸美絵先生、また団長として参加した教頭の長沼容子先生にお話をうかがいました。

中2からの事前学習でより深い理解へと繋げる

「日本の世界遺産を巡り、それを守る人々とふれあい、世界の中の日本を考える機会をもつことで生徒の視野を広げていきます」と長沼先生が話すように、修学旅行は平和学習と総合学習を軸としており、事前学習、修学旅行、事後学習と3つの取り組みから成っています。
事前学習は中2の11月から始まり、各自で修学旅行ノートを作成します。「太平洋戦争と広島に投下された原子爆弾について調べる」「修学旅行で訪れる『世界遺産』に登録されている歴史的建造物について調べる」などの課題に基づき調べた内容をまとめます。また、授業でも戦争を題材にした映画の観賞、被爆者の方の講話などを実施。「ノートを作ることで、授業で習った歴史の内容が結びつき、より深い理解に繋げる狙いがあります」と鈴木先生。今戸先生も「授業では戦争に関するやわらかい作品を導入に、だんだん深化させていきます。特に被爆者の方の講話では講演者がご高齢なこともあり、直接お話を聞けるのは貴重な経験で講演者と平和に感謝したいという思いも芽生え、戦争が遠くの誰かの話ではなく、実際に日本で起きた事実という認識が高まってきます」と話します。

精神的な成長も図りつつそこでしかできない経験を

姫路、琴平、倉敷、広島を訪れた今年の修学旅行は、「自主性・協調性・自律の精神を養う」ことも目標としており、見学地の説明や注意事項は移動中に委員の生徒が実行。また、「自分たちだけで街を歩き、見学する経験は、とても新鮮でした」との感想もあった倉敷美観地区での自主研修は、グループで立てた計画を基に充実した時間を過ごしました。「友達に頼っていた自分に気がつくなど、自主研修により生徒それぞれが自分に対しての発見や成長があったようです」(今戸先生)。修学旅行のメインともいえる平和記念公園・広島平和記念資料館では、平和の語り部の方とともに碑巡りへ。当時のお話を聞きながら実際に被爆地を歩くという、かけがえのない体験をしました。最終日は朝から厳島神社へ。まだ人の少ない境内を散策した後は、広島電鉄に乗車。貸し切りの車内では委員の生徒たちがマイクを持ち、ツアーガイドさながらに車窓からの風景を紹介しました。

行事を成し遂げた経験が学年としての自信に

学校に戻ってからの事後学習ではグループに分かれ、それぞれの目線で見学地を振り返るポスター制作に加え発表を実施。発表では、うどん打ちの再現、クイズ、劇など、どのグループも趣向を凝らした内容で、代表発表の際は大変盛り上がりました。
「本校では学年単位の行事が多くあります。修学旅行をはじめ一つひとつの行事を皆で協力してやり遂げた経験は学年としての自信に繋がり、その成果はこれからの行事で活かされることでしょう。それらを通して、生徒そして学年の成長を見ることが楽しみです」(長沼先生)。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

学習院女子中等科
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