読書の授業で、花開く表現力!
多感な十代。植物が美しい花を咲かせるために、水や栄養を吸収して育っていくように、中高時代は多くのものに触れ、経験することが必要な時期。
「本物に触れる、過程を大切にする、表現力を身につける」ことを学びのあり方として大事にしている学習院女子での6年間は、まさに生徒たちにとってたっぷりの栄養を享受する時。自ら考え、友と深め合い、的確に表現する機会が、実験や実習などを通して授業の中でも多く取り入れられています。
読書授業で世界が広がる
そうした授業の一つが、国語の授業のうち毎週1時間あてられている「読書」の授業です。毎年、その学年の主管の先生(学年担任)によって内容は変わりますが、12万冊以上の蔵書を抱える学内の図書館も繰り返し訪れ、多くの本との出合いを与えてくれています。
その読書の授業での取り組みの一つが「本の帯」づくり。方法はその年によって異なりますが、自分の好きな本を1冊選び、キャッチコピーなどを考えて帯を制作します。
「今年はコロナ禍の休校期間中だったので、課題をオンラインで配信して行いました。鮮やかなイメージ画を描いたり、PCでデザインしたりと、銘々の思いあふれる作品が集まりました。自宅待機中でも、本に触れる良い機会になったようです」と、中1の国語を担当している成田麻央先生。また、一人一人がスピーチで、お気に入りの本を紹介することもあります。「友達が本の帯や授業の発表で紹介していたから、という理由で本を手に取る生徒が多いと感じています」と、中2の国語を担当する丸田由紀子先生。他にもグループ毎に工夫を凝らして一冊の本をPRしたり自ら小説や詩を書いたりと、読書の授業の中で学び方や表現は広がります。
書いて表現する力を育てる
中1から作成する「読書ノート」には、読んだ本についての感想や考察を書き込んでいきます。「発表などが苦手な生徒でも、書くことを通して自分の内面と対峙することができたり、その時々の複雑な思いを表現することができたりします。自分の言葉で表現していくことで、その人の本質が出てくることがあるのです」(丸田先生)。
毎年中1から高3まで全校を挙げて校内読書感想文コンクールが行われ、優秀作品には賞が与えられます。外部のコンクールでも読書感想文、作文、小説など様々な部門で受賞する生徒が多く、そうした優秀作品が「生徒作品集」として毎年一冊に収められ、生徒の励みになっています。
書くことを通して世界の様々な事象を認識し、自らの思考を深めていくという機会は、学習院女子の学びの中では多岐に渡って行われています。
「表現する力が養われていく成果か、学年を上がるごとに生徒たちは文章を書くことに抵抗がなくなり、感受性が豊かになっていくのを感じます」と広報を担当する音楽の持田知英先生。学びの栄養をいっぱいに吸収した生徒たちは、それぞれ6年後にどんな美しい花を咲かせるのでしょうか。楽しみですね。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
学習院女子中等科
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