「未来を生きる人」を育てる私学。自分を見つめ、将来や生き方を考える進路指導
「大きくなったら、何になりたい?」。
そう聞くと、瞳を輝かせて夢を語る子どもにも、伏し目がちに「わからない」と答える子どもにも、等しく未来は訪れます。しかし、「どのように生きるか」を考えた先に見えてくる未来は一人ひとり異なり、自分で変えていけるものです。
今号では、そんな「進路」を切り拓く力を身につける、私学の進路指導を考えます。
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「何か」を感じる体験
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十代の大半を占める中高時代。知識が増えるとともに、その知識を生かす力も身につけていく時期です。この心身ともに大きな成長を見せる6年間に散りばめられたプログラムは、一人ひとりの進路に、とても大きな役割を果たします。
様々な社会の課題に、〝自分ごと〟として向き合うこともあるでしょう。その時感じる、「誰かのためになりたい」、「貢献したい」という思いもまた、体験から得られる尊い心の核となるかもしれません。
フィールドワークや探究活動といった学校外での活動でも、事前学習、現地での体験、事後のレポートや発表(体験の共有)という一連のサイクルが、より深い思索へと生徒を誘います。
国内外の研修で訪問した土地・国の歴史や文化、あるいは自然環境などに触発されたことをきっかけに、将来の夢が形になるといったことは、その好例でしょう。
進路を考えるきっかけや時期は人それぞれですが、何かを感じた時、「何のために勉強するのだろう」、「大学で何を学びたいのだろうか」を見つめ、具体的な夢が見え始めます。体験という「点」が「線」となり、輝く「面」を形作って行くことでしょう
□□■体験のキーワード■□□
フィールドワーク/出会い/言語化/共生/多様性/コミュニケーション/他者理解
□神奈川学園:〝Kanagawaプロジェクト〟は、学年ごとのテーマに取り組みながら、「社会」と「国際舞台」に出ていくためのプログラム
□足立学園:弾力的なコース制と「いのちの授業」や「グローバル教育プログラム」などが将来の道を見出すサポートになる
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進路実現のための学力育成
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中高一貫校を志望する皆さんは、学部や学科などはさておき、大学進学はお考えになっているのではないでしょうか。
私学では、生徒個々の進路実現のための学力を育てています。
その一例が、6年という時間を2年ずつ、基礎期、応用期、発成長という三段階に分けて、学習プロセスを組み立てる考え方です。また明確に分けていなくとも、長期的な視点で成長段階に応じた対応が取れるのも、中高6年一貫教育の強みです。
学習習慣を身につけ、学ぶ意欲を喚起しながら基礎的な学力をしっかり養う。その土台の上により深い理解を積み重ねていくことは、自分の将来を考えることにつながります。
教科や探究活動を通した体験も、好奇心を刺激します。それぞれの教科や教科間の連携が総合力を養ってくれるでしょう。
また毎日の学校生活における、様々な学習サポートも私学の特長です。
大学受験を目前に控えた高校3年生になると、実戦的な講習や講座での大学受験対策も広く行われています。予備校に通わず、学校の勉強を中心に据えて大学合格を果たしたという話も、珍しくありません。
□□■学力育成のキーワード■□□
基礎・応用・発展/学習習慣/探究/教科横断/興味・関心/刺激
□佼成学園:チューターが自習室(毎日朝7時から夜8時まで開室)に常駐。チューターの幅広いフォローは公式ツイッターからも伺える
□啓明学園:今年度から始まった探究授業「Mathクエスト」は、数学と他教科とのコラボ。例えば、数学と音楽で「ピタゴラ音律」(中1)
写真左:青稜は自習室「Sラボ」で自学自習のサイクルを身につける
写真中:湘南学園は「人格形成のためのカリキュラム」として独自の「湘南学園ESD」に取り組む
写真右:獨協の学校案内には中高6カ年の成長が示されている
